今回は「個人タクシー神話はもう古い?・・・アプリ配車時代のタクシー乗務員キャリア事情」を書こうと思います。
とりま、昔は、タクシー乗務員としてのキャリアアップといえば、法人タクシーで経験を積み、最終的に個人タクシーを開業して高収入を目指すのが定番でした。
しかし近年では、アプリ配車サービスの普及や法人タクシーの営業体制の進化により、個人タクシーの稼ぎが必ずしも魅力的とは限らなくなっています。
この記事では、タクシー乗務員のキャリア形成や、個人タクシーと法人タクシーの稼ぎの違い、今後の働き方について考えたいと思いますが、唯の乗務員の私見だと思って下さい。
【昔は「個人タクシーが最高峰」だった】
ひと昔前、タクシー乗務員のキャリアアップの最終地点は個人タクシーでした。
法人タクシーで10年以上勤務して、最後の3年間は無事故・無違反の実績を積み、厳しい資格条件をクリアして独立です。
「一国一城の主」として働ける自由度、特に法人ではほゞほゞ不可能な勤務体系の自由や、法人時代より高い稼ぎが期待できる点が魅力でした。
当時は、同僚や客からも「ベテランの証」として尊敬される存在だったんです。
【流れを変えた「アプリ配車」の登場】
2018年前後から、GOやS.RIDEなどのアプリ配車サービスが普及しました。この変化により、タクシー乗務員の稼ぎ方やキャリアの考え方が大きく変わりました。
駅付けや流し営業が主流だった時代とは違い、アプリ配車経由の売上が急増し、都内の大手法人では、配車の3〜4割がアプリ経由というケースもあります。
新人乗務員でも地理知識が浅くてもナビの普及により、安定した売上が確保できるようになったのです。
【法人タクシーのほうが稼ぎやすいケースも増加】
大手法人タクシーは、テレビ局・病院・企業との送迎契約など、優良顧客を多数抱えています。
この法人契約にアプリ配車が加わることで、効率的な営業が可能になり、タクシー乗務員の稼ぎも安定します。
さらに、事故やクレームは会社が対応し、福利厚生や車両整備も法人負担し、営業活動に専念できる環境は、タクシー乗務員のキャリア形成において大きなメリットです。
個人タクシーではこうしたサポートがないため、全て自己責任で対応する必要があります。
【個人タクシー神話が薄れた背景】
客の多くは、アプリでタクシーを呼ぶ際、会社名や個人タクシーより到着時間や車種を重視する傾向が有り、そのため、常連客を獲得して安定した稼ぎを得るという個人タクシーならではの営業手法が活かしづらくなりました。
特に若手乗務員は、流し営業の経験が少なく、アプリ配車が当たり前の世代の為、結果として、「独立しても稼ぎが変わらないなら法人で安定したほうが良い」という考え方が増えている様な気がします。‥‥しらんけど(笑)
【それでも個人タクシーの魅力は残っている】
とはいえ、個人タクシーの魅力が消えたわけではありません。
勤務日数や時間の自由度が高く、自分の顧客を持てれば稼ぎを伸ばすことも可能です。・・・・ただし、馴染みの客を維持しようとすると、必ずしも自由気ままというわけにはいきません。
例えば、通院や送迎などで曜日や時間が固定されることが多く、急な休みを取ると顧客を他のタクシーに奪われるリスクもあります。
地域密着型や特定の顧客に特化した営業は、法人タクシーでは真似できない強みですが、その分スケジュール面では制約も伴うのが実情です。
また、アプリ配車に頼らない営業スキルを持つ乗務員は、業界の変化にも柔軟に対応できます。
【纏めると】
かつては「法人で経験 → 個人タクシー開業」がタクシー乗務員の王道キャリアでしたが、今はアプリ配車と法人ネットワークを活用して稼ぎを安定させる働き方も増えています。
個人タクシーは「稼ぎの最高峰」から「働き方の選択肢のひとつ」へと変化しました。個タクの自由度は魅力ですが、常連客を抱えるほどスケジュールの制約も大きくなるという現実もあります。
これからは、自分のライフスタイルや目標収入に合わせて、最適なキャリアを選ぶ時代なようなきがしますが?。(*´ω`)