今回は「高松市のタクシー初乗りが800円に?・・・・なぜ距離短縮ではなくストレートな値上げを選んだのか?」を書こうと思います。
とりま、ネットで見ていたら高松市のタクシー事業者2社が、県内のタクシー運賃の値上げを国に要請し、その内容が普通車タクシーの初乗り運賃が1.5km780円を800円に値上げするよう要請している様でした。
最近の都市部では、金額は据え置いたまま「初乗り距離を短くする」ことで実質的に値上げする方式が増えています。
それに比べて今回の高松の動きは、単純に「金額を上げる」方向なので、ある意味で、かなりストレートなやり方なので若干違和感を覚えました。(笑)
【短距離利用が多い地方では逆効果になりかねない?のか】
高松市のような地方都市では、タクシーの利用は短距離が中心の様で、「駅まで」、「病院まで」、「ちょっとそこまで」といった、1〜2km程度の使い方がほとんどだそうです。
この状況で初乗り距離を短縮してしまうと、すぐに加算運賃が始まり、「・・・・っえ!、もう上がった?」と乗客が割高に感じてしまう可能性が高くる様です。
要は、金額を変えず距離だけ縮める距離短縮方法は、見かけは据え置きでも、利用者の印象としては「値上げ感が強くなる」わけでの様です。
【「750円が800円」・・・・その方が伝わりやすい】
それならばいっそ、「初乗りが50円上がります」と明示したほうが分かりやすく、物価上昇や燃料高騰が続いている今、多少の値上げであれば理解を示す人もいるはずです。
「メーターが早く上がる」ことに不信感を持たれるよりは、値上げの理由を正直に伝えたほうが、結果的に納得されやすいという判断もあったのではないでしょうか?。・・・・知らんけど(笑)
【運用面での負担も小さい】
距離短縮方式だと、メーター設定や料金表、車内表示の変更、乗務員への周知など、意外と手間がかかります。
その点、金額だけの変更であれば、現場の作業も比較的シンプルなので、中小規模の事業者にとっては、こうした事務的負担の差も見過ごせない要素です。
【都市部の常識が地方では通じないことも】
都市部で主流の「距離短縮方式」は、長距離利用が多いエリアでは理にかなっているのかもしれません。
でも、高松のように短距離利用が圧倒的に多い地域では、同じ方法がそのまま通用するとは限りない様です。
むしろ、「わかりやすく」、「納得感のある」値上げを選んだ今回の素直な値上げの方法は、地方都市の現状を踏まえた現実的な選択だったように思います。
【正直な値上げも一つの誠実さか?】
もちろん、運賃が上がるという事実に対して「高い」と感じる人がいるのは避けられません。ですが、「どう上げるか」、「どう伝えるか」は、利用者との信頼関係に関わる大事な部分だと思います。
そう考えると、高松の今回の申請は、あえて小手先のテクニックを使わず、正面から値上げに向き合った判断とも言えるのではないでしょうか?。(*^-^*)