ドイツのライドシェアはタクシーと同じ資格が必要!・・・P-Scheinの壁

ライドシェア

とりま、日本やアメリカでは「ライドシェア=普通免許で副業感覚でできる配車サービス」というイメージがありますよね。でもドイツは全然違います。
なんと、ライドシェアのドライバーになるには タクシーと同等の資格が必須。資格なしでは絶対に運転できません。
今回は、ドイツのライドシェア事情を書きたいと思います。

【ドイツのライドシェアは日本・米国と全然違う】
ドイツのライドシェアは、日本やアメリカのように「普通免許を持った人がマイカーで副業感覚で運ぶ」というスタイルとはまったく違います。
ドイツでは、有償で乗客を運ぶためには 「旅客運送許可証(P-Schein)」 が絶対に必要。これは日本で言うタクシーの二種免許に相当する資格で、健康診断だけでなく 無犯罪証明の提出 まで求められます。
要は「安全と信頼の担保」が前提なので、普通免許だけでは絶対に参入できません。

【自家用車ライドシェアは禁止】
さらにドイツでは「自家用車でお金をもらって人を運ぶこと」が法律で禁止されています。
Uberも最初はアメリカ式の“自家用車ライドシェア”を持ち込みましたが、タクシー業界からの猛反発を受けて訴訟合戦へ。

【2015年、ドイツ最高裁で完全にNG判決】
最終的に、2015年にドイツ連邦裁判所(最高裁)が「自家用車を使ったUberの営業は旅客運送法に違反する」と判断し、全面的に禁止されました。
この判決によって、アメリカ式の「誰でもドライバー」モデルは完全に排除されたわけです。

【苦肉の策=運転手付きレンタカー方式】
そこでUberは“苦肉の策”として「運転手付きレンタカー方式」に切り替えました。
これは日本のハイヤーに近い仕組みで、以下の条件つき:

  • 車両は営業許可を持つレンタカー会社のもの
  • ドライバーはP-Schein保持者
  • 事前予約制(流し営業は禁止)
  • 料金設定は比較的自由

つまり、Uberドイツは「レンタカー会社+プロドライバー」の組み合わせでしか営業できないんです。

【結論、ドイツのライドシェアは【プロ限定】w】
結果として、ドイツのライドシェアは「資格なしの素人ドライバー」は一切存在せず、タクシー運転手と同レベルの資格を持ったプロだけがサービスを提供しています。
日本のように“普通免許で誰でも参入”なんてモデルは、制度的にあり得ない仕組みになっているわけです。

【日本もドイツ方式にする?】
日本でも最近「公共ライドシェア解禁」されたなんてことが有りますが、もしドイツ並みに「無犯罪証明&二種免許レベル必須」にしたら、果たしてどれだけの人が参入できるんでしょうね?w
まぁ「誰でもドライバー」よりは安全そうですが、利用者からしたら「え、結局タクシーと同じじゃん?」ってオチになるのは間違いなさそうです(笑)。